
千葉県九十九里町と豊田通商株式会社は、2024年12月16日に「農業振興および地域活性化に関する包括連携協定」を締結しました。本協定は、九十九里町の農業を発展させ、地域の活性化を促進することを目的としています。
背景
現在、日本の農業は高齢化や担い手不足といった課題に直面しています。九十九里町も例外ではなく、農業の継続と発展のためには、農地の集約化や作業の効率化が求められています。
豊田通商は、外食産業向けに業務用米を安定供給するため、多収米「しきゆたか」という品種を開発・販売しています。この品種は一般的なコシヒカリなどよりも収穫量が多いという特徴があります。2024年度から、九十九里町内の生産者と協力して試験栽培を行い、その結果、従来のコシヒカリを大きく上回る収穫量が確認されました。この成功を受け、さらなる農業振興のために包括連携協定が結ばれることとなりました。
包括連携協定の内容
本協定は、九十九里町と豊田通商が緊密に連携し、地域農業の課題解決を目指すものです。具体的な連携項目は以下の通りです。
1. 農業生産の向上
• 「しきゆたか」の本格的な導入を進め、生産性の向上を図る。
• 農業技術の共有や機械化の推進を行う。
2. 農産物の流通促進
• 収穫された農産物の販路を拡大し、安定供給を実現する。
• 地域ブランドの確立を目指し、商品の価値を高める。
3. 農業従事者の育成と確保
• 若手農業者の育成や、新規就農者の支援を行う。
• 農業の魅力を発信し、地域内外からの担い手確保を図る。
4. 荒廃農地の管理・保全
• 使われなくなった農地の再活用を進め、農地の有効利用を促す。
5. 環境保全活動の推進
• 持続可能な農業を目指し、環境に配慮した農業の導入を支援する。
6. その他の地域振興施策
• 町全体の活性化につながる取り組みを検討し、実施する。
関係者のコメント
九十九里町 町長 浅岡 厚 氏
九十九里町の農業は地域の活力の源であり、地域経済にとって重要な役割を果たしています。今回の協定締結を通じて、豊田通商の知見や資源を活用しながら、農業振興に向けた新たな取り組みを進めていけることを大変嬉しく思います。
地域農業の発展には、生産者だけでなく、企業や行政との連携が不可欠です。特に、地域特産品のブランド化や持続可能な農業の実現が重要な課題となっています。豊田通商と協力し、農業の発展だけでなく、町全体の活性化を目指していきたいと考えています。
豊田通商株式会社 副社長 綿貫 辰哉 氏
九十九里町の生産者の皆様が「しきゆたか」の試験栽培に協力してくださったことに、心より感謝申し上げます。その結果、期待を超える収量を確保でき、大変嬉しく思っています。
豊田通商は「食の力で人々を幸せにし、豊かな未来につなぐ」というミッションのもと、フード&アグリビジネス分野に取り組んでいます。今回の包括連携協定をきっかけに、総合商社としての強みを活かしながら、農業分野への貢献を一層進めていきます。
九十九里町と協力し、人的・物的・知的資源を活用することで、農業の発展と地域活性化を実現し、持続可能な成長を目指します。
今後の展望
本協定に基づき、九十九里町と豊田通商は、農業生産の効率化や販路拡大を推進し、地域農業の持続的な発展を目指します。また、新たな農業従事者の確保や環境保全にも取り組み、地域全体の活性化につなげることを目指しています。
今後も、両者の協力のもと、農業と地域の未来を支えるための施策が実施されていくことが期待されます。
https://www.toyota-tsusho.com/press/detail/241217_006497.html
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