豊田通商、エジプトの風力発電所を拡大へ

~アフリカ最大の風力発電所として、再生可能エネルギーの推進を加速~

豊田通商HPより

豊田通商は、グループ会社のユーラスエナジーホールディングス(以下、ユーラスエナジー)と共に、エジプトで建設中のスエズ湾風力発電所Ⅱ(Gulf of Suez Wind FarmⅡ)の設備容量を504MWから654MWに拡大することを決定しました。この増設により、同発電所はアフリカ最大の風力発電所となる見込みです。

エジプト政府は2030年までに電力供給の42%を再生可能エネルギーにする目標を掲げており、本事業の拡大はこの方針に沿った取り組みです。豊田通商は、再生可能エネルギーの導入を進めることで、エジプトの経済成長と環境保護の両立を目指します。

プロジェクトの背景と目的

エジプトでは電力需要が年々増加しており、持続可能なエネルギー供給が重要な課題となっています。特に、再生可能エネルギーの導入拡大は、化石燃料への依存を減らし、環境負荷を軽減するために不可欠です。

豊田通商とユーラスエナジーは、フランスのエンジー社(Engie S.A.)、エジプトのオラスコム・コンストラクション社(Orascom Construction PLC)と共同で、スエズ湾風力発電所Ⅱの建設を進めています。今回の増設では、1基あたり7.5MWの世界最大級の陸上風力発電機を20基設置し、発電能力を654MWに引き上げる予定です。

この増設により、発電量が増加し、より多くの家庭や企業にクリーンエネルギーを供給できるようになります。また、現地の雇用創出や経済発展にも貢献すると期待されています。

プロジェクトの詳細

1. 風力発電所の規模と設備

スエズ湾風力発電所Ⅱは、エジプトのガルフ・エル・ゼイト地区に位置し、2023年3月に建設を開始しました。今回の増設により、設備容量は654MWとなり、アフリカ最大の風力発電所となります。

この発電所では、陸上風力発電機としては世界最大級の7.5MWのタービンを20基設置し、より高効率な発電を実現します。


スエズ湾風力発電所Ⅰスエズ湾風力発電所Ⅱ(増設後)
設備容量262.5MW(2.1MW × 125基)654MW(6MW × 84基 + 7.5MW × 20基)
事業会社ラス・ガレブ・ウインド・エナジー社レッド・シー・ウインド・エナジー社
所在地エジプト・ガルフ・エル・ゼイト地区エジプト・ガルフ・エル・ゼイト地区
売電先エジプト送電公社(Egyptian Electricity Transmission Company)エジプト送電公社(Egyptian Electricity Transmission Company)
事業費約4億米ドル約7億9,000万米ドル(増設分1億3,000万米ドル含む)
商業運転開始時期2019年10月2025年8月(予定)

2. 出資構成と事業体制

スエズ湾風力発電所Ⅱは、豊田通商グループ、エンジー社、オラスコム・コンストラクション社の3社が共同で運営します。

• 豊田通商グループ(40%)

• 豊田通商(20%)

• ユーラスエナジー(20%)

• エンジー社(35%)

• オラスコム・コンストラクション社(25%)

また、本事業は国際的な金融機関の支援を受けており、国際協力銀行、日本貿易保険、三井住友銀行、農林中央金庫、ソシエテ・ジェネラル銀行(フランス)、欧州復興開発銀行などが融資を行っています。

エジプトとアフリカの未来に貢献

豊田通商は、エジプトの再生可能エネルギー導入の推進を通じて、持続可能な社会の実現と経済成長の両立を目指しています。今回のスエズ湾風力発電所Ⅱの拡大により、エジプト国内の電力供給が強化されるだけでなく、アフリカ全体の再生可能エネルギーの普及にも貢献することになります。

また、豊田通商グループは「for the future children of Africa(アフリカの未来の子供たちのために)」をキーメッセージに掲げ、今後もアフリカの社会課題解決と経済成長を支援する事業を積極的に進めていく方針です。

今後もエジプトをはじめとするアフリカ各国での再生可能エネルギー事業の拡大に取り組み、クリーンなエネルギーの安定供給を目指していきます。

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